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2009-02-18

『貌虐』


「星を掴め。」

言ったのは誰だったか。
記憶の軸に囚われて、掬い上げることも出来ない。
檻は堅牢なる格子に囲まれ、開けることすら叶わない。

上を見た。
灰に染まる一面の土。
コンクリートに覆われたそこは、何もない。
何時かの染み、誰かの痕、見当たるものはそれだけか。
ただ確実に、空は見えず光は。

そう、光は差し込む窓より。
茜の光はとうに消え、夕星をも思わせる赤光は。
剥落し、白に支配されていた。

「夜は何処か。」
「以てはここにあり、何れは間に在り。」

彼の人は何処に行ったのか。
汝が想いし彼の人は何処へと消えたのか。
ああ、窓より見えし小さき星よ。
忘れじと思うこの心に、問いかけ給え。

 ― 時は満ちもせずに、亀裂が走る。

すべきは何か。
何時か、何時の日かこの場所より。
逃れることは出来るのか。

ならば問う、濁世に満ちたこの暗黒は何か。
何処までも続く幽明の景色は。
誰が望んで、こうなったのか。
ここに、・・がいることは、正しきことか。

これより、白日に照らされること相無し。
望月の明かりは、ただ漆黒の闇へと落ちるのみ。
故に、これは刻まれ滔々、降る。


「星は、掴め な  い 。」

 ― 故に星なのだ。












『貌虐』

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